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青年劇場「星をかすめる風」公演のご案内

2023-09-01 16:41

私ども青年劇場では来る9月8日~17日紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAにて、「星をかすめる風」(シライケイタ=脚本・演出)を上演いたします。

原作は韓国の作家イ・ジョンミョン氏の小説で、福岡刑務所で27歳の若さで獄死した詩人・尹東柱(ユン・ドンジュ)の獄中生活を描いたものです。2012年に出版され、2017年、世界でも権威のあるイタリアの「バンカレッラ賞」を受賞するなど高く評価されているこの小説は、2018年末に日本でも翻訳・出版されました。それをシライケイタ氏に脚本・演出をお願いし、2020年9月、コロナ禍の中で客席数を半分にして上演、この秋からの全国公演に先駆けて、再度上演するものです。

舞台は戦時中の刑務所。ある看守が殺され、犯人捜しを命じられた若い看守が調べを進める中で、被害者のポケットに残された一編の詩と、日本名を「平沼東柱」と名乗る囚人が関係していると確信していく…。

戦時中の刑務所という極限状況の中で、囚人と看守が詩や文学、音楽などの芸術を通じて心を通わせていく様を壮大なファンタジーとミステリードラマ仕立てに創りあげた舞台は、上演当時たいへん多くの反響を呼びました。私たち自身も「文化芸術は不要不急」と言われたコロナ禍の中、この作品に、また反響の多さに励まされたものです。

また、劇中に『ユン・ドンジュという名前でなければ私は何者でもないのです』という台詞がありますが、この作品では、当時の天皇制政府が植民地支配した朝鮮半島の人たちに対して《創氏改名》を強制した事実にも触れております。「平沼東柱」と名前を変えられても、彼は最後まで朝鮮人として母国語(朝鮮語)で詩を書き続け、その叙情的な詩は、今なお世界中で愛されています。

私たちは過去の歴史の事実と向き合い、ユン・ドンジュの詩が国を越え、友好の架け橋となればとの希望も込めて、この度の上演に向けて準備を進めています。

ぜひお誘い合わせてお申込みいただけましたら幸いです。公演についての詳細・お申し込みは劇団サイトをご覧ください。

公演予告動画 https://www.youtube.com/playlist?list=PLjKwheH7nlfeR16B5cNJa6387n9T32l0L

 

青年劇場 製作部 広瀬公乃

TEL03-3352-6922 FAX03-3352-9418

https://www.seinengekijo.co.jp/

 

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